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フェミニズム  feminism

女性に不利益をもたらす女性差別をなくし、女性が人間としての尊厳を侵されることのないよう女性を解放する思想と運動のことを指します。

18世紀フランスの啓蒙主義の中から生まれ、1791年にオランプ・ド・グージュ(フランス劇作家)の「女性の人権宣言」が明らかにしているように、フランスの人権宣言には女性や黒人の人権は含まれていませんでした。
当時のフェミニズムは、参政権など男性の持つ公民権を女性にも与えよといった運動が中心でした。しかし、女性の参政権運動の成果が実るのは、第一次大戦以降でした。

この時期のフェミニズムは第一期と呼ばれています。この時期、女性自身が身体のコントロールができるような性による隷属からの解放としての産児調節運動や、廃止するような公娼制度などもなかった訳ではありません。

1960年代以後の欧米で始まったウーマン・リブの運動は、第二期フェミニズムと呼ばれています。家父長制という概念を再定義し、社会装置としての性差別・性の抑圧構造を明らかにしました。

第一期フェミニズムと大きく異なるのは、“個人的なことは政治的なこと”The Personal is Political という言葉が示しているように、例えば“レイプ”の被害など女性への暴力は、女性自身に過失や原因があるのではなく、両性間にあるアンバランスな権力関係に起因する社会構造的暴力であり、その意味で「政治的」であると明言しました。

また、近代以後の男性社会が価値としてきた「生産性」「効率性」「競争」「目的達成」などの「力の論理」、強いことはいいこととする「男らしさ」、またそれを支える「女らしさ」への疑問を投げかけたところに特色があります。

この時期のフェミニズム運動は、女性抑圧の原因や解決の方法をめぐって多くの派(リベラル・フェミニズム、マルクス主義フェミニズム、ラディカル・フェミニズム、エコロジカル・フェミニズムなど)が生まれましたが、しかし対立するのではなく、お互いに補い合い影響しあって、女性差別撤廃、男性中心社会を変革していく全世界的な運動として展開されてきました。

(2005年9月追補)

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