パソコン超初心者向けFAQ
インターネット・コミュニケーション の 楽しみ と 怖さ 編
◆ 市民の方から激励とご注文のメールをいただきました。その中で、
『「便利なインターネットの使い方」というのなら、もっと掲示板やチャットやオフ会なんかの楽しみを書けば?』 という趣旨のご指摘がありました。
確かにその点は意識的に触れなかった部分です。というのも、必ずしも楽しみばかりではなく、それ相応の リスク のある世界なので、手放しでは推奨できなかったからです。遅ればせながら、そうしたネット・コミュニケーションの部分について書いておきます。
今は携帯電話によるコミュニケーションの方が手軽で多数派なのかもしれませんが、パソコンの世界はまた別の深さと広さを持っています。
◆ インターネット上の交流には肯定的な部分と否定的な部分があります。肯定的な部分とは、いろんな事情で家庭外・地域外との交流が出来ないでいる人たちが、 手軽に外の世界と触れ合える という面です。しかも、多様なジャンルで・距離や国境を越え・時間的制約も越えて・年齢性別、社会的地位と無関係に・自由な交流ができるという点が優れていると思います。
一方、否定的な部分とは、まず「 匿名性が高い 」という点です。一般にネット上ではハンドルと呼ばれるペンネームで発言する場合が多く、本名や実存在を追求されることはほとんどありません。実社会で実名で発言することに比べると圧倒的に 無責任 でいられます。その匿名性に隠れて他人を 誹謗中傷 したり、他人の プライバシーや人権を侵害 する人間が出現することがあるのです。
また、発言する側に悪意がなくとも、言葉だけのやり取りの中では往々にして説明不足が起こり、思ってもいない誤解を与え、それが嵩じて疑心暗鬼のあげくに取り返しのつかない事件が起きたりすることもありえます。さらに最近では、最初から 悪意のある人格 がネット上に網を張って獲物を探しているという事態もないとは言えません。
こうしたリスクを覚悟の上で、ネット・コミニュケーションの海の中へ漕ぎ出してみるのも一つの経験かもしれません。
◆ インターネット交流の種類
1)掲示板(BBS)
「掲示板」というと皆さんは駅の掲示板を思い出すかもしれません。あれに似たシステムで会話をするのがインターネット掲示板です。英語で掲示板のことを Bulletin Board と言います。ネット上で仮想掲示板を実現することを Bulletin Board System と呼び、BBSと略称されます。
インターネットが一般化する前の、パソコン通信の時代にはこれが主な交流メディアでした。
ですから古い時代の(マニアックな)言葉がよく使われていて、最初はとまどってしまう事が多いかもしれません。でも、基本は単純な言葉によるコミュニケーションです。
様々な掲示板があり、時々の話題・趣味・読書・政治・哲学・ペット・映画・音楽・アイドルの話題まで、ありとあらゆるジャンルの交流が行われています。それを主催するのは大手の商業サイトから個人までいろんなレベルがあり、栄枯盛衰を繰り返し、作られては消えていく、というのがインターネット掲示板の実態です。
参加したいジャンルがあれば、音楽でもアイドルでもいいですから、その単語で検索してみてください。その中の掲示板を探して入れば、もうそこから交流が始まります。くれぐれも以下の注意事項を守って楽しい時間を過ごしてください。
・ハンドルを使うこと
ハンドルネーム、略して ハンドル とはネット上のペンネームのことです。動植物・歴史上の人物・架空の文物など、どんな名前を使ってもかまいません。なるべく本人のイメージに近いものが望ましいのですが、中にはかけ離れた名前で別人格になりすましてしまう人もいます。これもストレス解消にいいかもしれませんが、男性が女性の名前を使ったりすると(まだまだネット上は女性が少ないのでチヤホヤされるでしょうが)ばれた時に大問題になりかねません。ほどほどにしておきましょう。
・ROMばかりしない
掲示板にアクセスする人の中で、熱心に書き込みする人を「ヘビーユーザー」あるいは「常連」と呼びます。反対に書き込みしないで読むだけの人を「 ROM 」と呼びます。これは Read Only Member (読むだけの人)の略で、こういう人は歓迎されません。一般にヘビーユーザーとROMの比率は1:10〜1:100くらいで、ROMする人が多いのは確かですが、掲示板交流の本当の面白さは自ら参加して初めて実感できます。最初の書き込みはスリル満点ですし、それに最初のレス(Response=返事)が付いたときには感動してしまいます。その言葉のラリーこそネット交流の本質です。
・言葉遣いは丁寧に
あなたがたとえ50代の中堅企業の社長さんでも、ネットに入ればただのユーザーです。言葉遣いは最高レベルの丁寧さでいきましょう。「です・ます」体で書くのは当然で、対話の相手には必ず敬称をつけましょう。ネットでは独特の言葉が使われますが、それはそれとして、あくまでこちらは一般常識を守った範囲の丁寧さで発言しましょう。
もしあなたに対して失礼な発言があった時にも、直接的な反応はしないでおく方が賢明です。ホストや常連が訂正してくれるでしょう。それを辛抱強く待つのも一つのネチケット(ネット上のエチケット)です。
・自己防衛のために
書き込みの中に、自分の周囲の話題を取り入れるのはある程度仕方がないことですが、個人が特定されるような内容はなるべく伏せておきましょう。
自分の住んでいる地域、これは市町村レベルまでで、それより詳しい地名は伏せましょう。駅まで何分とか近所のスーパーの名前なども書かないほうが賢明です。自分の家族構成・仕事・職場の様子も詳細は書かないようにしましょう。友人知人同僚親戚も氏名は仮名にしましょう。電話番号などはもってのほかです。
ネット上では誰が見ているか分からないのです。 泥棒・詐欺師・テロリスト・ストーカー が必ず読んでいるものと思って、慎重に自己防衛しましょう。
2)チャット
英語のchat(おしゃべり)からきたもので、チャット・ボードでのリアルタイムの交流です。掲示板と違うところは、センテンスが短くて話の流れが早く、あっという間に時間が過ぎてしまうことです。
タイピングが遅い人は、一つの質問にやっとレスを書いた時にはもう話題が変わっていたりします。チャットのコツは 「誤字・脱字を気にしない、変換しない、誤変換しても修正しない(逆に笑いのタネにする)、短くシンプルに表現する」 ことでしょうか。
チャットボードにおけるマナーは掲示板と同じですが、こちらではあまり形式的な礼儀にこだわる必要はありません。敬称も略する場合が多いです。とにかく短くまとめるために、特殊な省略語も多用されます。挨拶にしても、こんにちわ=ちわ・こんばんわ=ばんわ・初めまして=おはつ・通信から外れた=おっこち、などと使われます。
今でもテレホーダイが使える深夜・早朝の時間帯にやることが多く、お酒など飲みながらの人も多かったりします。(シラフでできるか、という豪傑もいる)いきおい、話の脈絡も一貫性もあまり厳しく追及はされません。軽くて無駄なおしゃべりがちょうどいいようです。
チャットにはまると深夜から始まって朝までやめられない、という日々が続いたりします。通信費の高かった時代には「みかか(NTTのこと)から数十万円の請求書が来た」という話もありました。今でも度を越すと 社会生活や家庭まで崩壊 してしまうケースもあります。ほどほどにしておきましょう。
3)メーリング・リスト(ML)
メールを使ったグループ交流の方法です。メーリング-リスト宛に電子メールを送信すると、登録している各個人に同じメールが配信される仕組みになっています。もともとは企業のワーキング・グループなどで情報を共有するために用いられたものですが、同じ仕組みを使って趣味の話題を交換する目的で使われるようになりました。掲示板同様、様々なジャンルのMLがあります。
活発なMLですと、一日に数十件のメールが舞い込みます。数日留守にしてメーラを起動したら数百件のメールでホルダーが埋まっていた、という話もよくあります。それでも自分の興味のある話題だったら、わずらわしいと感じるよりは嬉しく思えることでしょう。
MLでの注意点も掲示板と共通ですが、多少違う点もあります。過去に交わされた話題や質問などは過去ログ(記録)として保存されていることが多いので、一度そこをのぞいてみることをお薦めします。FAQなどに記載されているような質問は避けましょう。
MLでもROMは嫌われます。なるべく自分から話題をアップして盛り上げましょう。
下のサイトは無料のMLが多数登録されています。お好きなジャンルがあったら登録してみましょう。
4)インスタント・メッセージ(IM)
インスタント・メッセージはネットに接続しているパソコン同士でメッセージを交換するソフトです。イスラエルで開発され、瞬く間に全世界に広がった「ICQ」がその代表です。その後、AOL社のAIMやマイクロソフト社のMSIM、yahooメッセンジャーなどたくさんのIMが開発されています。
ICQの画面 
基本的にはお互いに登録しあったIM同士がメッセージ交換しあうわけですが、設定によっては複数でチャット状態になったり、初めての相手からのメッセージ(英語が多い)がどんどん飛び込んでくる状態にもなります。ネットが世界に繋がっているという実感を感じるでしょう。
今仲間の誰がネットにアクセスしているかがすぐ分かりますし、即座に会話が出来ます。(ファイル交換や画像通信も可能です)考えようによっては電話よりも便利な道具といえましょう。チャットボードででチャットしながら、裏(IM)で他のメンバーの噂話や悪口を言い合う、などという使い方もされます。チャットで妙な動き(謎めいた会話)があったら、IMを疑ってみたほうがいいかもしれません。
5)オフ会
正式には Offline Meeting と言います。日ごろ掲示板やチャットの回線上(オンライン)で会っている仲間たちが、回線上ではなく(オフライン)実際に会うことなのでこう呼ばれます。数人規模から、数百人を集める大規模なものまであります。全国的な大オフ会になると幹事も大変です。会場の手配から宿舎まで用意しなければなりません。
普通は近い地域のメンバー限定で、会場だけ予約して現地集合ということが多いようです。駅で待ち合わせしたりすると少々問題が起こります。顔を知らない同士なのでお互いが分からないのです。しかも日ごろ呼んでいるハンドルネームで「かめ仙人さんですか?」とか「赤い三連星さんですか?」と声をかけるのがすごく恥ずかしいのです。人違いだった場合には変な顔をされてしまいます。
もちろんオフ会の最大の楽しみは、こうしたハンドルしか知らなかった人に実際に会えることでしょう。オンラインの印象にピッタリの人、まったくイメージの違う人、様々です。オフ会でさらに親しくなって、オンラインがまた楽しくなるというのが一番いい展開です。それがなかなかそううまくいかないのが生身の人間同士の面白いところです。
6)ブログ・SNS・ ツイッター
この「パソコン講座」を開いてから10年近くの時間が経過し、大きく時代が変わりました。掲示板やチャットは話題に上らなくなり、代わってブログ・SNS・ツイッターがメジャーなコミュニケーション・ツールになりました。
ブログは最初マニアのためのアピール道具でしたが、今ではホームページの主流になっています。(「今日からブログ」参照)
同じくSNS(Social Networking Service:mixi、フェイスブックなど)も会員制の限定的メディアから世界政治をも左右するほどの巨大メディアに発展しました。
そして現在もっとも隆盛を極めているのがツイッターです。これは携帯電話やスマートフォンの普及と無関係ではなく、いつでもどこからでもアクセスできるインスタントなメッセージツールとして重宝されているのでしょう。
しかしツールは変わっても掲示板やチャットについて書かれた注意点や警告は変わらないようです。参加者が巨大化するとコミュニケーションはうまくいかなくなり、また新たなメディアを求めて人々の関心は移動していくのかもしれません。
番外)オークション
これはコミュニケーションと言っていいのかどうか分かりませんが、物を挟んだ一種の交流として紹介します。最近、新しいネット上の楽しみとして盛り上がりを見せているオークションですが、ひとつは「ありとあらゆるものが売りに出されていること」、もうひとつは「意外な掘り出し物が見つかること」がその理由でしょう。
古い雑誌などは古本屋でも引き取ってはくれませんが、ネットでは趣味の雑誌や少年誌などが売られています。引き取り手のない古いパソコンなども、ネットでは値段がつきます。そしてそれは誰にでも手が届く程度の値段であることが多いのです。
他の人にとっては無価値なものだが買うと高い、あるいはもうどこでも手に入らない、というようなものがリーズナブルな値段で手に入るというところがオークションのメリットでしょう。
逆にデメリットもたくさんあります。オンラインで見たものと実物が違っていた、売買が成立したのにお金が振り込まれない、逆にお金を振り込んだのに実物が来ない、などのトラブルは日常茶飯です。こうしたトラブルに多くのホストは直接関与しません。一応は会員登録したもの同士なのでお互いの身元はしっかりしているはずですが、詐欺的な業者だったりする可能性も皆無とはいえません。そのリスクを覚悟して、掘り出し物を探しにオークションネットを探検にいきましょう。
- ネット上最大の「楽天市場」のオークションサイト
- http://furima.rakuten.co.jp/
- パソコン通信の大手「ニフティ」のオークションサイト
- http://www.auctions-nifty.com/